Webでのスチールを見て浅香弘能さんのつくるものを見てみたいと思った。どこまでが人工物でどこからが天然物なのか、、、。というか、全てが何億年も生きてきた白だったら、その場で私は卒倒してしまうかもしれない、そう胸を躍らせながら古ビルの扉を開けてみる。
人はどうしてそっくりのものを作りたいと思い、私もまた、そのような表現を求めるのだろうか。部屋中心にうず高くつまれた物体は、期待に副わず全ては天然物ではなかったけれど、人工物の合間に手で彫られた部分を見つけた時には、観る楽しみが一層増し、実物に出会えた嬉しさが込み上げてきた。
同じ白色をした生年1年の物と生年何十億年のものとの境はあるのかないのか、生年何十億年のものに人が手を加えることで、その違いは何であるかを確かめることができるのか。Wolfgang Laibの“Milkstone”をみた時の感動を思い出しながら、同じ理念なのかどうかを探ってみる。2つの違いとして浅香のものは、人が手掛けた痕跡の美しさがあることだろう。そして、Laibのものは出来上がってからの時間、浅香のものは出来上がるまでの時間と、時間の見え方も異なっている。そこに観る者の思考も加わることで、ものを見る時間の長さの違いにも、存在を知るためには影響があるのだ。
それにしても、自然の物はかくも美しいのかと感嘆する。
2023年12月23日(土)-2024年1月20日(土)
開廊時間:13:00-19:00
閉廊日:日曜日、2023年12月29日(金) - 2024年1月3日(水)
JR北新地駅より徒歩8分
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JR大阪天満宮駅・地下鉄堺筋線南森町駅より徒歩15分
JR大阪駅・阪急・阪神・地下鉄梅田駅より徒歩20分