2024-04-01から1ヶ月間の記事一覧

顔をうつす

大阪本町ギャラリー446で、宮本敏明さんの写真展が行われています。 宮本 敏明 展 「Portraits」 @ギャラリー446 5/4まで 今回は新作で、今までの延長でありながらも、ひとつ壁を越えた写真になっていると思いました。 このギャラリーに集う人々面を捉えてい…

刻みつくるもの

安藤榮作さんの木彫の実物を見たくなって、奈良での個展に訪れました。 安藤さんとは面識はないのですが、ふとSNSで目にした木彫作品に興味を持ち、また東日本大震災で被災されそれから奈良に転居されて彫り続けられておられるとのことでしたので、そのお話…

モニュメントをつくる

京セラ美術館で開催中の村上隆展が大好評で平日でも多くの方が訪れていました。隣の京都近代美術館での富岡鉄斎展に訪れた際、前回では出来上がっていなかった屋外彫刻を見ようと立ち寄ったのですが、期待以上にカッコが良かったです。 私は村上隆氏の作品に…

伝説をつくるもの

雪舟展を京都国立博物館に観に行ってきました。何々伝説と名しているこの手の展覧会は、得てして当事者の作品が集められずに周辺の作品で構成されていることで落胆することこともあるのですが、本展覧会は、6点の国宝すべてを配置した3階フロアが夢のよう…

暗闇の中で美をつくるもの

今回のマチス展を見ているときに何故か長谷川利行を思い出し、その後2つの本を読みなおしてみました。「マチスのみかた:猪熊弦一郎著:作品社」と「長谷川利行の絵:大塚信一著:作品社」です。意識はしていなかったのですが、どちらも同じ出版社から送り…

歓待する場をつくる

小野正嗣さんが、最後となる担当の日曜美術館で河井寛次郎記念館を訪れていました。小野さんが美を語る姿勢はとても好きだったので少し寂しさを覚えます。番組最後に食事をおいしそうにいただくお姿なのが美術に対する氏の考え方を表しているのではないかと…

祈りの姿をつくる

祈りの姿を作り続けたいと願っています。 そのような折りの絵を、好きな作家さんが描いて展示していると知って観に行ってきました。その構図が、以前に描いた絵とよく似ていたので、その主題の意味を知りたかったのです。 島村信之展 @gallery Suchi 作品は…

松本涼氏のつくるもの

薄い儚さを表してみたいと思っていた矢先、松本涼氏の彫刻を知って、ああ私が作りたかったものをすでに生み出されていると愕然としました。それは羨望であり、口惜しさというより、熱烈なファンになっていって、いわゆる「推し」というものでしょう、もう5…

見ることに徹してつくり出された抽象

大阪中之島美術館に福田平八郎展を観に行きました。その昔子供の頃に父親から、福田の「鯉」の絵は水を描くことなく鯉のみを描いて水の中を表すことが出来ている、と教えて貰いました。また、「漣」を日本画の一つの到達点だとも言っており、半装飾的な風景…