とても好きな絵描きさんの展覧会ですので、その都度
いざ訪れてみると、なんと、結構なGaiieyでの開催で、過去の要所を押さえた作品が並んでいます。昔、広島現代美術館で観て腰を抜かすほどたまげた絵や、大好きな画集の原画などが並んでいるのです。
描かれたモチーフ群は、誰もが思いつく形なのですが、それは「象」の字の方が似合っているほど、自由闊達で観ていて楽しく、決して他の追従を許さない姿をしています。
それでいて全体は調和がとれていて、絵画としてのデッサンがしっかりできているのでしょう。これはまさにセザンヌの系譜につながっていると思うのです。
大好きな画集の原画も、ペンや絵の具だけでなく、色紙などの添付物を駆使しているのが解っていましたが、今回、実物を間近で見てみると、その手業はするどく、これは日比野克彦さんの手腕を受け継ぐものだと感心してしまいました。
おまけに、今回、画家さん自身にも出会えて、思わず「ファンです」って握手こそ求めませんでしたが、写真を一緒に撮っていただきました。横山さんは、公開制作にとりかかろうとされていた時にも関わらず、笑顔でご対応くださり、描きかけの(正確にはその支持体の)パネルから切り出された木片に、即興のサインをしてくださいました。
様々な表現を楽しんでいる横山ですが、その作品には、いつも絵画であるということが通底にあると思います。軽やかな絵画はそのお人柄をよく表しているとも感じました。自由に触れて解放感を味わうにはお勧めの展覧会です。
横山裕一個展
アースデイ
2024年1月27日 (土) - 2月24日 (土)
ANOMALY
- 東京都品川区東品川1-33-10
- Terrada Art Complex 4F
開廊時間: 火・水・木・金・土 12:00 – 18:00
*日月祝休廊
トークイベント: 2月17日 (土)17:00 − 18:30
登壇者: 横山裕一、金澤韻 (現代美術キュレーター) *敬称略、順不同